――楓サイド――


「はああぁぁあ!?」


……ハア…。

予想通り過ぎて言葉もないわ。

なんなんだその反応は…。


「おまっ…ほんなら真緒ちゃんどないすんねん?」


「だからだし」


「はああぁぁあ? 意味分からん」


お前のほうがわかんねぇよ。

鏡見てみやがれその顔。


「! もしかして…」


「言っとくが偶然だ」


「くすっ…そうか…。よかったな」


「……別に」


蓮二は気付いたようだった。

俺が今言ったことの意味が。


「いつ?」


「来週」


「へえ。すぐだね」


ああ…。もうすぐだ。

こんなにも一日千秋の思いでいるのは初めてだ。


もうすぐ……。


「『真裕愛してるぜっ』」


「……」


「……っていう顔じゃないの? あら違うの? でも違わないわよねー本心」


ハア…。