そうだ来週はかっくんのたんじょおびだ、と思い立った次の日、ちょうど父様が現れたんで送っといてと渡した。
「おおそうか! たんじょおびなのか」って妙に頷いてたけど……なにかする気だったのかな?
まあもう、すべては後の祭り。
今さらとやかく考えたって仕方ないね。
『じゃあまおそろそろかえ…』
『マヒロ! マヒロや~い!』
……はん?
『あ、君。マヒロの教室はここかね』
『マヒロ? ああ、そうだけど』
『おおそうか。ありがとう。…マッヒロ~!』
え"。
ケインではないですか。
騒がしく入ってきたのは、先生のただ一人の息子、ケイン・スタッディーノだった。
思わずたじたじ。
あたしの前に飛んでくるなり、すぐさま英語に切り替えて言った。
『今日からレッスンを始めるんだ。迎えに来たよ』
『え"。あ、そおですか…それはどうも…』
いや…なにも教室まで上がってこなくても。
てかやっぱり先生の子だね。
なんか……日が経つにつれて、似てるなって思うようになってきたよ。
『じゃあ行こう!』
『は、はあ…』
『ケイン・スタッディーノだわ』
『本当? あんな大物…さすがはマヒロね』
みなさん。
いわゆる大物ってやつは、素はものすごくおかしな人だったりするのが世の常ですよ。

