俺達以外は気を張って集中していただけに、この会話でどっと室内が騒がしくなった。
「あーっ終わったあ…」
「あたしもうSついていけなくなるかも…」
「今回のが難しかっただけよっ大丈夫!」
「そおだそおだ。五人組(マイナス一)が飛び抜けてるだけだぞ」
あーあ…うるせぇのやだ。
こういう時、まおが欲しくなる。
「ねえねえどうやったら筆記試験もそんなに楽に通るの?」
「すごいよね~。星野くん一位でしょ、轟くん二位でしょ、高橋さん三位でしょ、武藤さん四位でしょ、青木くん五位でしょ?」
「超僅差だし!」
キラキラと目を輝かせながら迫ってくる女子達から、なんとか逃げ出した。
「ていうか…あたしとしては、真緒が四位っていうのが意外」
「ああ俺も思った。学年一とかいくんか思とったもん」
そりゃあ…な。
実技の腕はもう、学年一どころの騒ぎじゃないだろうけど。
「なにが多いって字の間違いが多いんだよ筆記は」
「……な、なるほど…」
漢字が書けなかったり問題が読めなかったり。
知識も一通り持ってはいるんだろうけど、書けなきゃ意味がない。
音を聞いて、とかいうのは絶対音感を持っている真裕からしたら簡単すぎるだろうし。
とりあえず字だな字。
「あれ? でも真緒って、パリで高校飛び級して出たんじゃなかった?」
「そうやん! 頭ええんちゃうん?」
ふっ…。
馬鹿だなお前ら。

