秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*


「まお……なんで学校通ってるの?」


「……は?」


かっくんてば、あまりの突拍子のなさに驚いちゃってるよ。

一瞬間があったよ、返事に。


「だってさ…」


よく考えてもみたら、宝院に通ってたのは日本にいるため。

日本にいたのは母様を捜すため。

でももう……日本にいる意味、なくない…?

そったらさ、学校行かなくていいんだし…そしたらこの留学もなしになるし…。

なにも学校に行ってなくたってケインとの約束は果たせる。


…あれ?

無意味? あたし、無意味?


「…お前って時々シビアだな」


「え? しるびあ? 誰それかわいいの? なんか妖精さんみたいな名前だね」


「ハア……」


でもあたし、時々もいつもまおなんですけど。

しるびあじゃなくてまおなんですけど。


「ああ…もういい」


「え? なんでなんで?」


ちょこまかとかっくんの周りをうろつきながら詰め寄ると、「ああそうそうシルビア。妖精ね、はいはい」と適当にあしらわれた。


『もうっ! みなさん、今日も午前中の授業は中止です。さあほら、雑巾とバケツを用意して!』


ぱんぱんっと手を叩く先生の一言で仕方なく諦め、わらわらと中に入るみんなに混じった。


「うにゃ!?」


『ああっ!? マヒロ!?』


……いきなりすっ転んだけど何か問題でも!? …ぐすんっ。