――楓サイド――
「ユウキ!!」
休憩時間中にいなくなってなかなか戻ってこない真裕を捜しに行こうと、授業中にも関わらず立ち上がったと同時のことだった。
その本人がすごい形相で飛び込んできたのは。
……いやホント、すげぇ顔だなおい。
「ゆゆゆユウキごめんねごめんね!? なんかよく分かんないけどごめんね!? だから許して! 返して!?」
「……は?」
詰め寄られている本人はもちろんのこと…俺も、この教室で他に唯一日本語が分かるメイリーも。
ぽかんと口を開いた。
「な、なに言ってんのあんた…?」
たじろぎながらも不思議そうに問うユウキとやら。
真裕は、今にも泣きだしそうな顔でさらに詰め寄った。
「だってまおのバイオリンなかったお!?」
「……は?」
「は?」
バイオリンがなかった…?
……いやお前どこ行ってたんだよ。
行き先トイレじゃなかったのか。
…という突っ込みはとりあえず置いとくとして…。
「真裕、お前それどういう意味?」
涙目でじりじり詰め寄る真裕を引っぺがして聞いてみた。
「あのねまおね迷っちゃってね、そったらバイオリンのお部屋に着いて―」

