優し~いかっくんは、あたしのためにこれを受けてくれた。
うん。あたしのために。
……決っっっしてケインなんかのためじゃあないよ。
…うん。…たぶん…。
『いや~生きててよかった! マヒロとカエデと音楽が出来るなんてもう私どおしよおっ』
うきゃっとはしゃぐケインをよそに、もう練習は終わったということだから、みんなに手を振ってかっくんと一緒にレッスン室を出た。
「ね、ね。結局ケインてなにがしたいのかな?」
「俺が知るかよ。お前が一番よく分かってるはずじゃなかったのか?」
「いやそれがまったく」
まあ…焦ることじゃないんだ。
ゆっくりでいい。
留学期間は二年だけど、別にそれが終わってからまた…だって遅くはないんだ。
だから今は、わけわかんないケインに付き合お。
「お前も負けずにわけわかんねぇよ」
「……」
かっくんてばひどおい。
「あ…」
むっと頬を膨らませて顔をそらすと、その視線の先のショーウィンドウになにやら可愛いお人形みたいな置き物みたいなのがあって、思わず釘付けになった。
「な……なにこれかわいい!!」
テディベアだぁ❤
見た目ふあっふあで、首のところになんかキラキラ光るものがついてる。
それがまた可愛さを引き立ててる…❤
「…ほ、ほしい…」
やばいどうしよう。
あたしって衝動買いはしないほうなんだけど!
てかほとんど買いものしたことないけど!

