―――……
「ぜはーっ!」
こんっなに練習したの初めてかも。
何時間? …うっわ。みっちり五時間やってるよ。
超飽きっぽいあたしにはあり得ない数字じゃない?
我ながら感動しつつも、ヘットヘトでソファに倒れ込んでるだけ。
みんなも、お茶を飲んだりお喋りしたりと休憩してたけど、あたしそんな元気すらないんですが。
『あららぁだいじょおぶマヒロ』
『ハディ…』
見て分かりません?
ずぇんっずぇん大丈夫じゃないです。
「かっくんの鬼~…」
「なんて?」
「…かっくん愛してる~」
「そ」
…くっ。
あ、悪魔っっ。
じとーっと睨みつけながらごろごろしていると、なにかをじっと読んでいたケインがふと顔を上げた。
『じゃあまあ今日は久々だし、ここまで。…マヒロ、明日からも毎日この時間ここでやるから、迷わずに来るんだよ』
『はーい。かっくんに連れてきてもらう~』
…って人を方向音痴みたいに!!
迷わず来るんだよってそれおかしくない?
忘れず来るんだよとかさ、そう言うとこでしょ。
『カエデ、君も次回からは楽器を持ってきてくれたまえ。実のところ、私君の演奏聞いたことないんだよね』

