「つーか……」
「はん?」
「お前になにが分かるわけ?」
なにが……分かる?
なにが分かるって……なにも分かるわけないでしょあなたの事情なんて…。
「温室育ちの、挫折も知らないお嬢さんには言われたくないって言っただろ」
…うち温室ないけど…。
「藤峰真琴みたいな母親がいて、そんだけすべてに恵まれてて偉そうな口利くんじゃねぇよ」
…!!
「おい…」
「それは違ェな」
「!」
ぴくっと眉を寄せて口を開きかけたかっくん……を、遮った人がいた。
いつの間にそこにいたのか、リジュ達の間からひょっこり出てきたシュンだった。
「し、シュン…」
「じゃあ聞くが、藤峰家っつーデケェもん背負うのがどれだけのことか、お前さんに分かるのかい?」
「…!」
「それに、母親を失う痛みなら彼女も知っている。お前さんの知らねェ挫折や苦しみもあっただろうぜ」
し、シュン…。
「『なにが分かる』と言うが、お前さんはそれを分かってほしいのかい? だとしたらおめェ…、自分でも人を分かる努力をしなきゃならねェよ。そうじゃねェのならそんなセリフ吐くんじゃねェ」
シュン……もしかして…。
「『なにが分かる』はおめェも一緒さ。おめェの事情(こと)なんざ他が知らねェように、おめェも他の事情(こと)は知らねェだろうよ」

