本当に…心の底から憎んでしまっていたのなら仕方がないかもしれない。
だけどそうじゃない。
そんなことはできるはずがない。
「だって…それでもあなたのお母さんじゃない」
「…!」
例えお母さんが本当にあなたを思ってくれてなかったとしても。
望まれずに生まれてきたわけじゃない。
たった一人でもあなたという命を望んだから、今ここにいるんだよ。
そしてそれは、恐らく…。
「…お母さん…のはずでしょ?」
どこかで道を誤ってしまったかもしれない。
だけど生まれてくるとき確かに望まれ、愛されていた。
「どんなことがあっても、人は親という存在に感謝して生きていかなきゃならないの。今ここに存在できるのは誰のおかげか、考えてごらんなさいな」
楽しいばかりの毎日じゃ、いつかなにも“楽しい”と思わなくなる。
つらいことや悲しいことがあってこその人生だ。
それを、親のせいにしちゃいけない。
なにがあってもまず、自分を生み出してくれた親に感謝を持つのは、人として当たり前のことだ。
「恨むのも憎むのも、それからになさいな」
……そして!!
これ一番重要ね?
「単純バカって言ったこと取り消しなさい!!」
『「そこかよ!」』
…フンッ。
あたし単純バカじゃないもん!
かっくんとメイリーにずばっと突っ込まれたけどこればっかりは譲れない。
「……」
俯いていて、表情が読み取れないユウキ。

