秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*


本当に…心の底から憎んでしまっていたのなら仕方がないかもしれない。

だけどそうじゃない。

そんなことはできるはずがない。


「だって…それでもあなたのお母さんじゃない」


「…!」


例えお母さんが本当にあなたを思ってくれてなかったとしても。

望まれずに生まれてきたわけじゃない。

たった一人でもあなたという命を望んだから、今ここにいるんだよ。

そしてそれは、恐らく…。


「…お母さん…のはずでしょ?」


どこかで道を誤ってしまったかもしれない。

だけど生まれてくるとき確かに望まれ、愛されていた。


「どんなことがあっても、人は親という存在に感謝して生きていかなきゃならないの。今ここに存在できるのは誰のおかげか、考えてごらんなさいな」


楽しいばかりの毎日じゃ、いつかなにも“楽しい”と思わなくなる。

つらいことや悲しいことがあってこその人生だ。

それを、親のせいにしちゃいけない。

なにがあってもまず、自分を生み出してくれた親に感謝を持つのは、人として当たり前のことだ。


「恨むのも憎むのも、それからになさいな」


……そして!!

これ一番重要ね?


「単純バカって言ったこと取り消しなさい!!」


『「そこかよ!」』


…フンッ。

あたし単純バカじゃないもん!


かっくんとメイリーにずばっと突っ込まれたけどこればっかりは譲れない。


「……」


俯いていて、表情が読み取れないユウキ。