えへへへへー。きょおっのごっはんーはなーんだーろなっ?

るんたたるんたたとスキップしながら、集まっていたシュンの家を逃げるように出ていった。

リジュが『そんなマヒロも好きだわよッ』と言っていたような気がするのは、きっと気のせいでしょう。


「ねえね、今日バイオリンおせーてね」


「ああ…いいけど。でもお前、俺なんかに教わるようなことねぇだろ。勘が戻れば済む話で…」


「そんなことはありません」


自分をね、そうやって卑下してはいけませんよ。


「いや、してねぇだろ」


よく考えてもごらんなさい。

あなたかの星野楓ですよ?

山ほどあるでしょう教わることがさ。


「てめェを棚に上げてなに言ってんだコラ」


そんでできれば、ついでにドイツ語も教えてくれると助かるんですが。

で、さらにできれば、おべんきょおにかこつけてぎゅーとかちゅうとかしてくれると嬉しいんですが。

…ダメっすかね?


「それはいい」


「いいのかよ」


思わず突っ込んだよ。

びしっ。…みたいな。


…なんてーことを言ってる間に、早くも別荘の門に着いていた。


「ただーい…」


「おっかえり~♪♪」


「……」

「……」

「……」

「……」


……え"。