秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*


震えながらしがみついてきた真裕を受け止めて、抱きしめた。

俺には何もできない。

どうもしてやることができない。

悲しみを、苦しみを取り除いてやることができない。


無力だ。


所詮俺は無力だ。

どんなに愛していても、愛されていても、それが力になるとは限らない――。


助けてと縋ってくる真裕を。

なぜ俺は、助けてやれないんだろうか。


“変われるものなら変わってやりたい”


そう思う気持ちがよく分かった。




「…っく……ふぇっ…!」


必死でこらえようとして、強く俺の手を握る。

俺はそれを握り返してやることしかできない。


「かっくん…!」


ぐっと抱きつきながら名前を呼ばれる。

俺は、ただ抱きしめ返してやることしかできない。













俺は……無力だ。