――真裕サイド――
日本に向かう飛行機の中、数時間前の父様との会話をゆっくり思い返していた。
―――
――
―…
『真裕…気持ちは分かるが、泣いている場合じゃない。今すぐ日本に向かいなさい』
『で、でも……だって…』
『私はすぐには行けない。それに…』
『え…?』
『これを読みなさい』
差し出された紙切れ。
開いてみると、そこには懐かしいお母さんの字でこう書かれていた。
―真裕へ。
こんなことになってしまってごめんなさい。
そして、突然姿を消した母を、あなたは恨んでいるでしょうね。
でも、私は決してあなたを見捨てたわけではありません。
私はいつだって、どこにいたって、あなただけを愛しています。
私の大事なあなたに、どうしてもこのことだけは知っておいてほしかった。
ごめんね。大きくなったあなたを見ることなく逝くことを、許してください―
『……!!』
『会いに行きなさい。お前の母だ!』
『あ…っ!』
お母…さん…!
泣き崩れたあたしを、かっくんが支えていてくれた。
―…
――
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