―――……
それは、ある雨の日のことだった。
「まおね、雨って好きなんだ。でも嫌なんだよね。かっくんは?」
「意味が分からん」
「だからー、見るのは好きなんだけど、お外に出られないからヒマでしょ? だから好きなのか嫌いなのか自分でもよく分かんないっていうか」
そんな風に、いつもみたいにはちゃめちゃな会話を繰り広げていたあたし達。
そこへ思わぬ一報が飛び込んできたのだった。
「真裕!」
……父様という名の台風と共に。
「真裕大変だ。よく聞け。落ち着けよ? 慌てるんじゃないぞ」
「お前がな」
思わず言ったよ。
慌てふためくというレベルじゃないほどの慌てぶりに、思わず言ったよ。
『お前がな』。
がっちゃんがっちゃん人の部屋のもの片っ端から壊していく父様がようやく落ち着いてソファに座ったのは、それから五分も後だった。
「い、いいか? 本当に落ち着いて聞けよ」
「…?」
心なしか、顔が青ざめてる気がする。
そんな父様の口から出てきた一言に、慌てるどころかあたしは固まった。
「真琴が……見つかった」

