「……だから」


「…うん」


なぜかあたしをソファに押し付けながら、目を合わせずにまるで言い訳するかのように言うかっくん。


「俺は最初から……そのくらいのつもりだったん…だし」


「そのくらい……ってどのくらい?」


「言わすかそれを」


だって分かんないんだもん。

聞かなきゃどうしようもないよ。


「……」


「ねえ~」


「……要するに、どうしようもねぇほどお前に惚れてるってことだよばかやろー」


…!

ほ…。



「…ば、ばかやろーってなにようっ」


「んだよばーか」


「あっ。また言ったぁ!」



…お互い、照れ隠しだった。

自分で言ったくせに、かっくんはものすごーくバツが悪そうにしている。

あたしだって、そんなこと言われて嬉しくないはずないし、恥ずかしくないはずもない。


…まあ、いいんだ。

結婚しようがしまいが…それが父様の策略であろうがあるまいが。

かっくんと一緒なら、なんだっていい。

なんだって……。



「……仕返しはするけどね」


いつか必ず!