悪いのは百パー父様(なはず)なのに自己嫌悪に陥ってため息をつくあたしに、思わぬ一言がかけられた。


「…? なんで謝んの?」


「……え?」


なんで…って…。

そりゃあだって、人生勝手に決められちゃったんだよ?

謝ってすむことですらないよ!


「別に……人生決められたとは思わねぇよ」


「だ、だって」


「まあ確かに、勝手にされたのは癪だけどな…」


で、でしょ?

だから…。


「どっちみち俺もその気だったし」


「うんうんだから…。……は?」


…なんだって?

『俺もその気だった』…?

ど……。


「どういう意味…?」


「……」


「ね、ちょっとどういう意味? あっ。なんで顔そらすのねぇ。かっくんたら!」


顔を覗き込めばそっぽを向くかっくん。

なんか…恥ずかしがってる?


「ねえ…」


ねえったら、と聞き出そうとしたら、いきなり視界が反転した。


「!?」