あの女子…
友達いないのかな…
何か見た感じ、一人で本読んでて友達いなさそうだったけど…
何か俺、あの女子気になる…
何気なくあの女子の方を見たら女子は少し笑みをこぼして本読んでた。
ホント、正面からみても普通の女子だ。
虐められてるようには見えねぇけど…
じゃあ、何で一人なんだ?
「颯?どうしたんや?ボケーっとして」
「い、いや…」
「何や、あの女子が気になるんか?」
「…あ、あぁ。…何で一人なのかなぁって」
「友達とクラスが離れたんちゃうん?」
「…そうなのかなぁ」
「別に、颯がそんなに気にする事ないやろ」
そう言って冬真は黒板に落書きし始めた。
「なぁ、颯!ちょ、これ見てみ!」
冬真にそう言われて黒板を見た。
「…なんだよ、この絵…」
「颯の顔」
「……」
「な?似とるやろ?」

