颯くんって言うんだ…
いい名前だな…
なんか、顔のイメージとピッタリの名前…
颯くんの席の横にきて立ってる冬真くん?って人は、赤茶色の髪色しててちょっと怖そう…
でも…関西弁でちょっと軽そうな性格な感じがする…。
「ん?何や?」
あたしがずっと冬真くんを見てたら冬真くんと目が合った。
「い、いえ…な、何でもないです…」
あたしはそう言いながらすぐ目をそらして、視線を本に戻した。
「何や、何か用があってこっち見とったんやないんか?」
「……い、いえ…」
「この子、今本読んでるから邪魔したら駄目だって」
颯くんは冬真くんにそう言うと、
「ごめんね?俺ら向こう行くからいいよ」
あたしにそう言って席を立ち、冬真くんと一緒に前の黒板の方に行った。
【颯said】
「何や颯、あの女子と話したんか?」
「うん。少しね」
「何て?」
「本面白いかって聞いただけだよ」
「ホンマに少しやな」
「うん」

