「まぁ、もう終わったんだし。いいじゃん」
「…まぁ、せやな…」
今日は瑠李とあんま話さなかった。
今日は零と一番喋った気がする…。
人は見た目で判断しちゃいけないって言うけど本当その通りだと思う。
それは今日、零と喋ってよく分かった。
あいつは見た目によらず純粋で、性格は荒いけど普通の恋する女子だ。
話してて分かる。
たまに頬を赤らめたりするのを見るとその時に一番よく思う。
「あれ…」
「どうした?冬真」
「あの女子…」
そう言って冬真が前を指差した。
俺はその指に沿って前を見た。
するとそこには一本の木の下で立ち尽くしてる瑠李がいた。
ここは川沿いの道。
そこに立ってる一本の木。その木の下に瑠李がいる。
あんな所で何やってんだろ…
「瑠李!」
俺は瑠李の名前を呼びながら駆け足で瑠李の所まで行った。
「…そ、颯くん…」
瑠李は驚いたような声を出して俺に体ごと向けてきた。

