あなたとあたし



「お前の彼氏、言ってくれなかったのか?」


「…そ、そうだよ。何か文句あるか…」


「…お前の彼氏ひでぇな。自分の彼女に褒め言葉のひとつもねぇのかよ」


「べ、別にもう気にしてないし…もう…別れたんだし…」


「そのわりのはめっちゃ機嫌悪かったな」


…なんか…二人ともすごく楽しそう…


二人が話してる雰囲気がすごくいい…


まるで…本物のカップルみたい…


零さんがたまに頬を赤らめるたびに颯くんが微笑む…


あれ…なんだろう…


また、さっきのへんな気持ちが出て来た…


今度はさっきよりももっと変な感じ…


これは…嫉妬に近い感情…


あれ…あたし誰に嫉妬してるんだろう…


あれ…あたし何で嫉妬してるんだろう…



何だろう…このモヤモヤした感じは…



【颯said】



帰り。


「あぁ~…もう今日の委員会疲れてしもうたわ…」


「お疲れ」


「何で俺らだけやねん!」


俺の隣で冬真が愚痴をこぼしながら歩いてる。