「え…良かったって…どう言う……」
「いや、もし瑠李が本当に虐められてたらどうしようかと思った」
…颯くん…
何でこんなにあたしの事、心配してくれるの…?
まるで…
自分の大切な人を心配してるかのように…
「俺、瑠李の笑顔が好きなんだよね」
「え?」
「俺に直接、笑いかけた事はないけどさ、この前たまたま瑠李の笑顔見た時からその笑顔が頭から離れなくなってさ」
「…え……あ…の…」
「無理にとは言わないけどさ、いつか俺に笑顔見せてよ」
そう言って颯くんはニカっと笑った。
…え……今…好きって…
笑顔が…好きって…好き…好き…好き?!
えぇ~?!
「瑠李、どうした?顔赤いけど?」
「あ…いや…な、なななな何でもない…」
あたしは本で顔を隠した。
いやだ…どうしよう…
笑顔が好きだなんて…意識しちゃう…

