『僕、明日から一週間居らんから』
「あ、うん。実家帰るがやろ?うちも実家帰ろうかな~」
『莉奈ん家すぐそこやろ?…実家言わんわ、そんなん』
「だって、圭ちゃんと一週間会わんとか初めてやけん。…不安なん」
そう。
明日から僕はこの家からバスで十時間くらいの地元に帰ることになった。
中学卒業と同時に家を出たきりだから、四年ぶりくらいかな。
たまには顔を見せに帰ってこいと散々言われ続け、やっと帰る決心がついた。
本当はさ、帰りたくないんだ。
だって僕の家のすぐ横には、
---キミがいるから。
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