そんな二人のやり取りを見ながら帰る支度をしていると、カバンの中でチカチカと点滅して光っている携帯電話が見えた。
「…メール、かな?」
そう思って開いてみると、そこにはやはり、【Eメール1件】と表示されている。
送信者の名前には、佐野翔太の文字。
「翔太…?」
佐野翔太とは、あたしの彼氏のこと。
大学で出会って、3年前から付き合い始めた。
でも、何だろう。
受信メールを見てみると、
『会いたいんだけど、今日会えないかな?』
と、送られてきている。
「あれ、桃花ちゃん?」
携帯電話を見つめたまま止まっているあたしを不思議に思ったのか、美月さんがきょとんとした顔であたしを呼んだ。

