薬指に光るモノ




……なんか、この二人っていいな。



いつも喧嘩ばかりだけど、ちゃんと心の奥でわかり合えてるみたいで。



…ちょっと、羨ましいかも。



あたしと翔太は、そんな風にはなれないと思うから。




なんてことを、二人のことを見ながら考えてた。





「それじゃあ、そろそろお開きにしようか。」



「あ、はい。」



時計を見ると、もう3時間くらい経っている。



…翔太のこと、だいぶ待たせちゃってるな。




「俺たちはタクシーで帰るけど…桃ちゃんはどうする?」



グダグダに酔った美月さんを支えながら、谷口さんはあたしを見た。



美月さんはお酒には強いはずなのに、今日は久しぶりで飲みすぎたらしい。




「いえ。あたしはこのあと用事があるんで…、ここで。」



そう言って、ペコリと頭を下げる。




「あぁ、そうなんだ。じゃあここで。気を付けて帰ってね。」



笑って手を振ってくれた谷口さんに、もう一度会釈をして、二人がタクシーに乗るのを見送った。