「今は大丈夫でも、これから
上がってくるかもしれねー
しな…」


「わ…わ…たし寝るね、
おやすみ」


私は何も治療されたく
なかったから逃げるように
布団を被った


「こら、愛華!」

その声に私はビクっとした

そっと布団から目だけ
出してみると同時に
啓太に布団をめくられた


どうしても治療が嫌だった
ので逃げようとしたら
後ろから体をつかまれた…


「はい、捕まえた」



「いや、いや、いや~
離して、……ガリ」


え……


「イッテ…」

啓太の手を引っ掻いて
しまった…


「ごめん…なさい……」



「気すんだか…?愛華は
何がそんなに嫌なの?」



「痛…い…から」



「そうか、そうかごめんな
でも愛華のためなんだよ。
わかってくれるかな?」



「うん…」