点滴嫌い…
私はどう逃げようか
考えた…
「愛華!逃げるなよ」
「べ・べ・別に逃げよう
なんて思ってないよ!
(嘘だけど…)」
「はい、手出して」
「いや」
「愛華、わがまま言わない」
「はい……」
私は手を嫌々ながら
出した…
「消毒を塗られて、はい
ちょっとチクッとするな~」
「いたっ…」
「はいできた。」
「ん゛ーグス」
「終わったんだからもう
泣かなくていいよ」
啓太は頭をなでなで
してくれた
「じゃぁ、もうすぐしたら
朝ご飯だから。しっかり
食べような!」
「は~い」
「じゃぁ、俺行くわ!」
「啓太!」
私は啓太が行ってしまうの
が寂しくなって名前を呼ん
でしまった。
「どうしたん?」
「やっぱりなんでもない」
強がっちゃった…行って
欲しくないって素直に言え
ればいいのに…
「そうか…なんかあったら
ナースコールで呼べよ!」
