“・・・・・・・・・・・・・・・・・”


 とたんに、男の口から聞きなれない単語が漏れる。


 何語?


 思った瞬間に、殺気が由良全身を襲う。


 この殺気は、覚えがあった。


 あの日、あの夜・・・・自分に銃口を向けた。


「先咲さん!」


 口にしたときには、既に遅い。


 先咲さんは、どこから取り出したナイフを突き刺していた。