「その答えなら、何度も口にしているだろう?俺はロンドンには行かない。母さんにも父さんにもそう言ってある。」
ソレを口にした瞬間、部屋の空気が変わった。
さっきまでのお気楽な姉貴ではない。
鋭い視線がこちらに刺さってきて、居心地が悪かった。
「イツまでそうやって、逃げているつもり?」
姉貴の視線は再度テレビ番組に映ったが、声のトーンが全然違っていた。
あくまで神経は後ろに自分に向いていることぐらいは、見なくても分かる。
「うるせぇな・・・。」
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