「お待ちしておりました。」


 体育館裏に行くと、そこにいたのは黒服にサングラスのオールバックの男。


 自分の顔を隠すにはいいかもしれないが、コレでは、自分は『自分は怪しい人です』と公言しながら歩いているようなものだ。


「別に、待ってなくても良かったぞ。」


 交渉は強気で行かねば負ける。


「まぁ、そういわずに話だけでも聞いてください。」


 そういって、男が取り出したのは一枚の写真。


 そこに映っているのは・・・・。


「正気か!?」


 打算でも、探りでもない。


 本当に心から出た言葉だった。


「まだ、何も言ってないでしょう?話ぐらい聞いてみたら、どうですか?」


 聞かなくたって、分かる。


 ようは、写真の人間を殺せということだろう。


 こんなこと・・・。


「俺が引き受けると思ってるのか?」