~悠人~



「どうかね?不老不死になった感想は?」


 どこか、場所も分からない地下牢獄。


 ここには日の光も届かなければ、一日中裸電球が照っており、昼も夜もなかった。


 そこに悠人は閉じ込められ、仰向けに倒れこんでいた。


 身体は細くやせこけ、立つことも困難なほどに、衰弱しきっている。


 衣服はいつの間に着せられたのか黒のローブが着せられていた


「なにが、不老不死だ?こんなのただのペテンだろうが?」


 その言葉を話しただけで、喉がうなりをあげるぐらい、痛んだ。


 気を抜けば、意識が抜ける。


 捕まってから、約二週間。


 由良は、その間、何も食事をしていなければ、水一滴すら口にしていない。


 生きているのは、このローブのおかげだということは、考えなくても分かった。


 不老不死のローブ。


 ・・・・いや、そんな名前すら、このローブにはおぞましい・・・。


 コレだけ黒く染まるのに・・・このローブはいったい何人の血を吸っている?