「え?」


「行って見るぞ。」


 正直、この森に自分たち以外の誰かがいること事態には何の不思議もなかった。


 自分たちだって、ここは小さい頃の遊び場であったし、それ以外にもここで森林浴をしている老人や、犬の散歩コースにしているおじさんだっている。


 だけど・・・期待したかった・・・・・。


 あのときの魔道師・・・もしくは、それに関係ある人物であると・・・。


 しかし・・・・。


「外人さん?」


 真琴の声が漏れる。


 確かに、そこにいたのは金髪で長身な綺麗な女性の外国人だった。


 もっとも、先ほど聞こえてきた言葉は日本語だったし、肌の色も外国人よりは自分たち黄色人種に近い色をしているので、金髪に髪の毛を染めた日本人という線もないことはないのだが・・・。


「分かってるわ、無理はしないわよ。確認してきたら帰るつもりよ。」


 どうやら、外国人は誰かと話しているようだった。


 しかし、彼女以外に人物がいるようには見えない。


 携帯電話?・・・だけど、なぜこんな森で・・・・。


 そこで、由良は相手の外国人に見覚えがある事に気が付く。


 あ・・・あれは!