「あのさ、俺いつも"あの子可愛い"とか言ってるけど、本当の1番は相原さんだから。」

え、急にどうしたのっ?先生?

「相原さんは、カッコイイとか思う奴は?学校とかでさ。」

私がカッコイイって思うのは、先生だよ。

「い、いませんけど…先生どうしたんですか?」
「や、遠慮しなくてもいいって。」

先生が笑ってみせた。

遠慮もなにも本当だよ?
先生が…誰よりかっこよく見える。
だって1番好きだもん。
先生の魔法にかかっちゃったみたい。笑

「…俺、馬鹿だから自惚れるよ?調子乗るよ?」

私は恥ずかしくなってきて、俯きながら"こくっ"と頷いつ見せた。

「あの、今日の服とっても似合ってると思うけど、可愛いと思うけど…。」

私は"何ですか?"と、いつもの癖で首を傾げた。

「首傾げんのも可愛いけど、可愛いしすぎても…。」

先生は"やっぱいい。"って、話を変えた。

また新しい先生を知った。
また"2人"が増えた。
新しい沢山の小さな幸せ。
始まったばかりの、私達のスタート。
何事もなく、ずっとこの幸せが続けばって思ってた。
願ってた。
だけど、現実はそう甘くはなかった…。