たった一つのプレゼント




少し前を歩く迅


機嫌は直っていたけれど
どこかそっけない。



「迅、歩くの速い」


「ん…わりぃ」



そう言えば
歩幅を合わせてくれる。



「なぁ、魅麗」


「ん?」



「明日は晴れるのかな」


「………急にどうしたの」


「…星が」


「…………」


「星が綺麗」


「…………」



見上げると満天の星空


息は白く
今にも雪が降りそうな日で




だけどすごくすごく
綺麗な満天の星空




「もし、淳平と付き合うなら
 遠慮せず言えよ。
 俺が家、出てくから」


「…付き合わないよ」


「……へぇ」




意地悪く笑ったつもりの迅の表情は

どこか切なげで


なんだか
迅が離れていってしまうような

そんな気持ちになった。