「魅麗、帰ろう」
放課後
迅は私を呼んだけど
「ごめん、先帰ってて」
「…どうした?」
「え、あー……ちょっとね」
納得行かなそうな表情で
私の前から立ち去る迅を
見えなくなるまで見つめた。
そして和泉君に言われた
A教室まで向かった。
教室の扉を開けると
和泉君は窓の外を眺めて
待っていた。
「お待たせ」
和泉君は笑顔で
迎えてくれた。
「永野さん」
私の前まで来ると
眉を下げて切なげに
話し出した。
「永野さんはどうして
須藤しか見ていないの?」
「………え?……」
「諦めないつもりだったけど…
やっぱり永野さんは
須藤しか見ていなかった。
どうして…二人はあんなに
お互いが通じ合ってるのに
付き合わないの?」


