私達は
高校3年生になった。
まだ少し肌寒い気がする
そんな始業式を迎えた。
「永野さん」
慣れない新しいクラスで
一人、席にすわって
携帯とにらめっこをしていると
告白されたあの時以来
和泉君が私に話しかけてきた。
「あれ、和泉君。
同じクラス?」
「そうみたいだね」
なんだか少し、彼は
嬉しそうに笑った気がする。
「永野さん」
「ん?」
「俺、まだ
諦めてないから」
一言そう私に言い残すと
いつものように
男女の集団の中へ
吸い込まれていくのだった。
「………………」
顔が熱くなるのが分かる。
本当に初めてだから
一途に想われる事が。
「おい、魅麗」
顔の熱を冷まそうと
手であおいでいると
どす黒い声が
頭上から聞こえた


