教え子との再会

時速250キロの壁を破る、人生初アタックの開始だ。

「いつもよりも、車体が軽い」

そう感じた。

やがて、コントロールタワーを過ぎた頃には、シフトノブは優に5速に叩き込まれた。

そこからストレートは、あと半分程の距離を残す。

そして、その初めての瞬間は、思ったよりも早く訪れた。

だが、その速度域に酔いしれる暇も無いまま、第一コーナーが迫る。

「ああっ・・・」