教え子との再会

そしてマシンは、私の思いを乗せ、ともに走り出す。

人馬一体となって、サーキットという戦場を駆け巡る。

何週目だろうか、各メーターを確認していく、

「もうエンジンも暖まった。ここからタイムアタックだ」
と、そう感じた。

しかし、その周回は、さほど飛ばすことなくタイヤを温める程度で最終コーナーへと向かう。

そう、私にとって、周回のタイムアタックよりも、最高速アタックこそがメインとなっていたからだ。

そして、いよいよ最終コーナーを駆け抜ける時、スピードを殺さぬよう右足はアクセルに載せたまま、左足をブレーキに載せながら、最高のクリッピングポイントを駆け抜けた。

いよいよ、私にとってのチャレンジが始まった。