今日は雲一つない快晴


毎日この天気だったらいいのに…


ここは三階。


教室の窓側の席に座るあたしは


ここから見る外の景色が好き…


周りは畑や田んぼで殺風景だけど


たった一本だけ大きく見えるものがある…


それは綺麗なピンクに染まった桜の木…


その桜の木はあたしがいつも通学路として通ってる道の川沿いに立ってる木。


何でたった一本だけあんな所に立ってるのかは分からない。


だけどその桜の木を見てると凄く不思議な気持ちになる…。


凄く…心が癒される……


「瑠李(るい)、また外見てるの?」


「あ、真希(まき)。…うん。あの桜の木…綺麗だよね…」


「…そうだね~」


あたしが席に座って窓から外の景色見てたら親友の真希があたしの席の所に来た。


「瑠李はあの桜の木、好きだよね」


「うん…」


「何で好きなの?」


「何か…気持ちが癒されるって言うか…凄く不思議な気持ちになるの…」


「…そっか」


そう言うと真希が窓を開けた。


それと同時に生ぬるい心地い風が教室に入ってきた。