かたっぽうの恋




二宮くんたちと別れた後、私はなぜか指導室の前に来ていた。



やっぱり一回くらい話したい 。





夕日も徐々に沈んで、風も冷たくなってきた。



あんまり長居はできないけど、私は指導室のドアを叩いた。




(―――ドンドンドン)




すると。







「来るの、おっそ」





実習生さんの声がすごく近くに聞こえた私は、声がした方に振り返った。




振り返ったら実習生さんが立っていた。



い、いつから後ろにいたのよ!?




「びっくりしたじゃないですかっ!!」


「そのつもりで忍び寄ったの。外で校長と草むしりしてた」


くっ、草むしり!?


すると実習生さんは、泥だらけな軍手で 両手を伸ばしてきた。


「う~!土臭~いっ!!」


「はは。変な顔だな」




私は鼻を摘んで話しを続ける。



「ギャルたちのカウンセリングしてたんじゃないの?」


「指導室で溜まってたあいつら?ちょろっと話してたけど、中と外だから…」


たしかに、実習生さん
頭にタオル巻いて、ジャージは土だらけ。





つまり。ギャルたちは指導室にいたけど、実習生さんは外で草むしりしていた。




「私、放課後に指導室に来たのに、鍵が閉まってて…。カウンセリング中なんだと…」



「嘘?それは悪かったなぁ。お詫びにジュース買ってやる」


「え、いいの!!」


「いいよ。俺今から着替えるから指導室で待ってて」