かたっぽうの恋



「まさかカウンセリングした女子、みんな自宅に送ってるんですか!?」


「はあ!?、そんな事ないっ…、
それも良いなぁ~」


な、なにそれ!!

せっかく見直したのに、この男はっ!


「さ、最低ですよ、手出したら犯罪ですよ!?」


「う、嘘だってば!…犯罪って、俺だって良いことと悪いことの判別できるよ、
つかお前は特別だ」


「え、なんで?」


スピーカーから流れてくるFMラジオ、
パーソナリティの楽しそうなトークが聞こえる。




車が赤信号で止まった。




「実習生さん。私は特別ですか?」


「特別~って言って、もぉ」



赤信号のライトのせいで、実習生さんの顔が赤くて照れてるみたい。



「特別って言っても、変な意味はなくて、渡すもんあるから ついで。」


渡す?、私に?


「あの、渡すもんって?」


「えっと、…もういいだろ!」



えー、なんで?

訳わかんない。






信号が青に変わった。


その途端、実習生さんはホッとした顔をして


「また、あとでな」


そう言うと、ギアを動かし、車を走らせた。




「実習生さんは、嘘つけない人だね」

「はあ?、バッバカ言ってんじゃねーよ!飛ばすぞ~お」




実習生さんはアクセルを少しだけ強めに踏むと、車のスピードが上がり、体か後ろに引き寄せられた。