かたっぽうの恋



「覚えているか、眞央。小さいころ兄ちゃんに、初めてバレンタインだってチョコくれた時の事…」



始まってしまった。


お兄ちゃんは遠い目をして話し出す。



「昨夜作ってるの知ってて、「誰にあげるの?」って聞いたら、お前…「ないしょ…」って。もう可愛いのなんのって!」


「あのお兄ちゃん…、私の失恋の相談は…」


「どこのくそガキに渡すのか気になって、一日心配だったよ お兄ちゃん」


「その話知ってるからっ、私にアドバイスを」



お兄ちゃんは、足を崩してベッドに座り込んだ。


どちらかと言えば、
清潔感のある爽やかな好青年であるお兄ちゃん。

オシャレだし、
妹の私でもカッコイイと思う。


彼女という存在を見たことはない。



「お兄ちゃんだって、大好きなお前が他に好きなやつがいるのか不安だったけど、がんばってお前の事信じた!」



ダメだ!
もう手に負えない状態だ。


彼女いない理由も、わかった。



「家に帰ったら玄関前で俺の帰りを待っていたお前は、後ろに隠していたチョコを俺に!!」






誰か、シスコンを克服できる方法があれば教えてください。