「ちぐさっ!」
ちょうど、部活が終わったばかりだったみたいで、待ち合わせた中庭に秀ちゃんがユニフォーム姿で現れた。
「秀ちゃん、岸本さんがぁ」
「うん、ギャルズってたしか吾妻先生の親衛隊だよな、俺も知ってるよ」
「あのひとたち、すごく怖い顔して岸本さんを連れて行ったの、どこに行ったんだろ~」
「大丈夫、そんなに遠くには行ってないよ。とにかく手分けして探そう…あ」
「え?」
秀ちゃんが、「あの三人」と言って指差した方を見ると…。
「あ!あの人たちだよ、ギャルズ!」
「体育館裏から出てきた…、あっ!。体育倉庫!」
そう発すると秀ちゃんは勢いをつけて走り出した。
「まっ、待って秀ちゃん!」
体育倉庫?先にギャルズに場所を聞いた方が良いんじゃ!
秀ちゃんは猪のように走って、履き替えるのを忘れたのかな、スパイクのままだから足音が凄い。
秀ちゃんは、昔から正義感の強い人だった。
昔、クラスの男子と山で遊んでる時、泥濘(ぬかるみ)もろくなった土砂で足を滑らせて崖下に落ちて身動きが取れなくなった秀ちゃんに嫌がらせばかりしていた男子を、秀ちゃんは勇敢に助けにいった。
その男子が好きだった女子が秀ちゃんを好きだったという妬みで嫌がらせされていたのに…。
秀ちゃんは、どんな人でも助けてくれるんだ。
私にとっても、秀ちゃんはやっぱりHEROだよ。
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