かたっぽうの恋

月島さんが私の制服の袖をつまみ、俯き肩を震わして言う。



「あの、なんか岸本さん…。私、逃げた方が良いと思うの…」


「えぇ?」



その時、後ろから足音がした。やけに耳に響いてきて、私たちへと近づいてくる。


香水の香りが鼻を刺した。


「岸本眞央って、あんただよね?」


振り向くと、今どきのギャルが三人いた。


この人たちが、ギャルズ…?





茶髪で、着崩した制服。

バサバサまつげにアイラインを引いたパッチリ猫目。



フワフワとウェーブかかった長い髪の人が言った。この人がリーダーぽい。



「アタシらあんたに話しあるからさあ、来てよ」


なんか、ご立腹な様子。



「……わかりました。」


「岸本さん…!!」


私の腕を怯えて握りしめる月島さん、私はゴクンと息を飲み込む。


「月島さんは先に帰って。私行ってくるから」

「でも!」


「早く行って、ね?」


こんなに怖がってるのに、早く解放してあげないと…