ローファーを急いではく。
「行ってきます!!」
「いってらっしゃーい」

ママの返事もろくに聞かずに玄関を飛び出した。




「優唯夏ーっ!!」
学校の一階の窓から身を乗り出して手を振る亜由那。
「あと50秒だよー!!」
「うそっ!!」
「いっそげー!!」


もう家からダッシュの連続にへとへとなのにまた更にダッシュ。
息はやばく荒い。
心臓はバックバクいってる。
でもそんなの気にしてられない。


靴をさっとはきかえ、クラスへ猛ダッシュ。
そして滑り込むように入り込む。
「セーフッ!!」
キーンコーンカーンコーン
言い終わったと同時にチャイムがなる。
「久々のギリだったね〜(笑)」
「あ゛ぁぁぁ死ぬっ・・・」
「はいはい。乙女にしてないと嫌われるよ。」
肩をトントンと叩いて席へ戻っていく亜由那。