涼しい季節が終わり、
真夏へと変わっていった頃。
あたしに思いがけない出来事があった。
「空、おれ空のことすっげー好き。付き合ってほしい。」
幼なじみの福田翔太に人生初めての告白をされた。
それがすごくすごく嬉しかった。
だけどあたしは翔太のことを友達としか見ていなかった。
「ごめんね、あたし翔太のことは好きだけど…」
「わかってる。けど、もし少しでも付き合ってもいいって気があるなら付き合って?」
あたしは返事に困った。
正直、翔太は嫌いじゃないからいいかなって思ったけど、やっぱりそんなの翔太に悪いから。
困ってることに気付いた翔太が笑って言った。
「はは!困ってんね(笑)そりゃそーだよな(笑)返事は今度で!」
そう言って翔太はあたしの前から去っていった。