高校生になったばかりの私。
少し前まで憧れだった女子高生。
今ではその現役女子高生。
髪も巻いて、スカートも短くして…、
高校生になって少しは大人びたかな?
少しはお化粧も上手になれたかな?

「よし、できた♪」
「朱莉ー。早くしなさい!美玖ちゃんが
待ってるわよ!」
「はぁーい、今行く。」

私、高橋 朱莉。
高校1年生。
そして、私の親友、
水谷 美玖。
美玖とは中学生、小学生からずっと一緒。
美玖は背が小さくて、甘い感じのオ―ラ
が出ていて男子にモテモテ。
逆に、私はテンションが高すぎて
ばかな女の子。男子からは友達以上恋人未満
にしか見られない。

「おはよ、朱莉♪」
「ごめん、美玖!!待たせちゃった?」
「ぅうん、全然っ、んじゃ行こうかッ」

通学中…。
彼氏彼女が仲よさそうに会話しながら私と美玖
の横を通って行った。
─いいなぁ…。

「朱莉ーっ何見とれてんのよッ!」
「ぇっ!?あッ、うん。なんかいいよなぁとか
思っちゃって…」
「だよねー、私も彼氏欲しいなぁっ…、てかさ
朱莉ってさ、まだ圭吾君のい事未練あったりする?」

圭吾…。それは私の元彼。
圭吾は私の初めての相手だった。
圭吾からもらったネックレス、まだちゃんと
机の引き出しに入ってるよ?
でも、3ヶ月たって、圭吾の態度が激変した。
私は気付いてたよ。私の友達、そして圭吾の元カノの
梨花のことが好きだってこと。
けどね、私は圭吾のことが好きだったから、振らなかったんだ。
結局、私が圭吾に振られたけど。
理由は教えてくれないまま私を振ったよね。
なんで?私を傷つけたくなかったの?教えて欲しかったな…。
私を振った理由…。