チェリー

「いくら彼氏の電話やからって普通、出ぇへんやろ!?」

「謙太郎ちょっと、異常やで!!」

「俺が?どこがやねん!!」

「そんな詩織ちゃんが大切なら詩織ちゃんと付き合えば良いやろ!?」

「は、意味わからへん」

謙太郎ちゃんの彼女さんは、そのまま家から飛び出る。
それから二日もしない内に謙太郎ちゃん達は別れた。





「なんで?」

「ケンカしたから。それよりお前…」

「え?」

「なんもない」

「あ、謙太郎ちゃん今晩、何食べたい?」

「なんでもえぇよ」

謙太郎ちゃんは、今日、明日と珍しくオフらしくずっと家にいる。

休みやから来いと朝に命令の電話があった。

「あほぅ」

「はぁ!?」

「謙太郎ちゃんは、なんで私呼んだの?」

「え」

「なんで?」

謙太郎ちゃんに効くはずがないと分りつつ、ウルウル攻撃を仕掛けてみる。

「お前が…」

効いた?

謙太郎ちゃんはすんなりと話始めた。

「お前が、和也に告白されたって…返事してへんっていうから」

「え?それでここに呼んだ意味が分らへん」

「やから!!」

謙太郎ちゃんがいきなり大きな声を出して、びっくりしてしまう。