幸せの見つけかた

上野さんにしては珍しく、怒りをあらわにしている。


いつもはクールで、スマートな人なのに。





「あっちも生活が、かかってるし。そうとう反発される事は目に見えてる。だからこっちも大人数で行く必要があると思った。それで、お前まで声をかけたんだ。…悪かったな、こんな仕事に引き込んで。」




「…はぁ…」




今の部長とはソリが合わないと、上野さんが酒の席でポロリとこぼしたのを思い出した。




優秀な上野さんに、リストラの選考。



そんな事をさせる会社に、俺までムカついてきた。




「良平に頼むのは面接までだ。後の人員選考は、俺がやるから。」



「上野さん1人で…ですか?」



「誰を辞めさせるか決めるなんて、やりたくない仕事だろ?お前は面接終わったら、元の部署に戻っていいよ。」




上野さんはフッと笑ったけど。



上野さんだって、やりたくないに決まってる。





「俺、最後まで手伝いますよ。…どこまでが最後か、分かりませんけど。」



そう言うと上野さんは目を細め、「サンキュー」と言って肩を軽く叩いてくれた。