「なっ、なんだよ今日は! 思わせぶりな事しやがって!」




「…作戦だと、お婆さまがおっしゃってます。」




「作戦って… あのなー。」



頭をガシガシと掻いた。




「大体さ、これってプライバシーの侵害じゃねーの? 彼女だって見ず知らずの男に足見られるなんて、ぜってー嫌じゃん。てか、知られたら訴えられるよ。」




「お見合いを断れば、この記憶は全く無くなります。もしお会いになるなら、これは良平さましか知らない事になります。これをどう受け止めて、どう行動するかは、良平さま次第だとおっしゃってます。」





話しかけるなとか言っときながら、結構返事してるじゃん、バアちゃん。





まったく……何考えてんだ。





「足見たくらいで、俺がなびくなんて思わないでくれよな。」



横目で冷たく二宮を見た。




「私は、何も思っておりませんよ。」



あくまでもポーカーフェイスだ。



むかつくヤツ!!