「…えーっと…。」




いきなりの告白に何て言っていいのか分からず、俺は頭をポリポリと掻いた。





 『ガタン』



振り向くと店の小さな看板が倒れ、香織さんが俺たち2人を見てた。





「あ… ごめん。聞くつもりじゃ…。」



上着をギュッと掴んだ香織さんは、うつむいた。





「いいんです。じゃ、良平さん、返事待ってますね。」



香織さんとは対照的に余裕の表情で微笑み、里奈は去っていった。









「…行こうか。」



俺の言葉にピクッと顔を上げ、彼女は小さく頷いた。