「気が付きましたか?」 覚醒する意識の中 藍沢学園長は目をゆっくり開けた。 すると、視界に入ったのはスーツにニット帽姿の男。 「っ!あなた…。」 「無理しないで下さい。一応ここにも結界を張りましたから…。」 男の言葉に、これまでの記憶を整理する。 自分が何故森の中で倒れているのかも、漸く理解出来た。 「…あの子は?」 学園長の言葉に、彼は優しく笑った。 「志穂も無事です。今は向こうの洞窟に避難してる。」